雑踏展

  • コバヤシカオル
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  • Kaoru KOBAYASHI
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  • 《レコードの絵》 制作年不詳╱177mm × 175mm × 4mm ╱ ダンボール、水性ペン、クレヨン

  • 《レコードの絵》 制作年不詳╱181mm × 179mm × 5mm ╱ ダンボール、水性ペン

  • 《レコードの絵》 制作年不詳╱179mm × 168mm × 4mm ╱ ダンボール、水性ペン

  • 《カセットテープの絵》 制作年不詳╱381mm × 540mm ╱紙、水性ペン

  • 《えいがの絵》 制作年不詳╱382mm × 543mm ╱折込広告、水性ペン

Let's stay together

埼玉県東松山市にある『まちこうばGROOVIN’』。ここは、障害のある人たちが創作に向き合い、作品展やイベントを通じて地域とつながる、小さなアトリエ兼ギャラリーです。「一人ひとりのリズムのズレが、いい“ノリ”を生む」。そんなソウルミュージックの精神に倣って名づけられたこの場所には、今日もそれぞれの“グルーヴ”が、ゆっくりと流れています。

段ボールに描かれていくソウルシンガーは、カオルさん独自のタッチによってコミカルな表情に

コバヤシカオルさんも、そのひとり。朝早くから描き始め、移動の前にも紙とペンを手放しません。彼女のお気に入りはポスカ。一心不乱に色を重ねていく指先には一切の迷いがなく、1日に5枚〜10枚ほど描き上げてしまうこともあるのです。すらすらと描かれる作品の主題は、カオルさんが大好きだという昔懐かしいテレビCMや、古い映画のポスター。

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「カオルさん、ここもう少し白く塗ってみましょうか」と、時折リクエストをする支援員の石平さん

そんなクスっと笑えるCMのフレーズを口ずさみながら、カラフルでちょっと不思議な世界を描き出していきます。映画の登場人物は、小杉十郎太、ジャッキー・チェン、マイケル・ジャクソン、富田靖子…と、自由すぎる配役。その意外性に思わず頬がほころぶ、愛すべき傑作ばかりです。

そんなカオルさんのそばにいるのが、支援員の石平裕一さん。
ふたりの関係は30年近くにわたり、制作の時間をともにしながら、楽しめる時間を積み重ねてきました。カオルさんがレコードジャケットを描くようになったきっかけは、石平さんのひとことでした。

「カオルさんのタッチで描くレコジャケ、絶対かっこいいと思ったんですよ」

作品のアイデアとなるのはサブカルチャーの書籍や雑誌など。石平さんのセレクトなのだそう

好きなソウルレコードのジャケットを見せながら、そっとお願いしてみたのです。すると、ソウルミュージックに興味がなかったのにもかかわらず、カオルさんは応じてくれました。そして生まれたのは、ユーモアと独自のタッチが光る、カオルさんならではの一枚。

「自分の世界を大切にしている方なので、最初はあまり声をかけないようにしていたんです。でも、カオルさんともっと仲良くなりたいと思った。好きなCMの話などをしていく中で、少しずつ心を開いてくれるようになったんですよ。嬉しいですよね」

移動中にはご機嫌に歌を歌うことが日課というカオルさん。CMの話などで盛り上がることも

色を一緒に選びながら、CMソングを口ずさむこともある2人。静かに寄り添う優しいまなざしに時折チラリと目を向けるカオルさんは、無邪気に笑っているようにも見えます。どこかすれ違っているような、それでいて噛み合っているような。心地よい2人のグルーヴの中で、今日も作品が生まれていきます。

PROFILE PROFILE

コバヤシカオル

  • 1975年生まれ
  • 埼玉県在住

カオルさんの描く絵はカオルさんの好きなことがミックスされています。パッと見た感じはポップでかわいらしい作風なのですが、よくよく見ると絵のあちこちにマニアックなネタが隠れていたり、思わず笑ってしまう小技が効いていたり、どこか毒っ気もあるのが大きな魅力だと思います。昔からテレビ番組やCMなどのナレーションが好きでよく口ずさんでおり、おそらく彼女の絵のネタ元はそういったところから来ているものが多いのですが、カオルさんの見つけてくるものは面白いものが多いです。ということから、カオルさんを自分なりに表すとしたら “面白いこと、楽しいことをわかっている人”なんだと思います。(社会福祉法人昴 まちこうばGROOVIN’  石平裕一)

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出展作家